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  「良寛の書は、更にその人柄と行迹(ぎょうせき)によつて浄化されている。なんの気取りもない、また庶民的な気安さ、人間的な温かさが、その叡智を包んで、おのずから流露するところの芸術であつて、一見稚拙に似て、その奥に無類のうまみを持ち、高い格調を持つ書は他に見られないものである。」
安田靫彦
自然
漢字二字・自然
良寛筆 紙本軸装
個人蔵
自画像
自画像
良寛筆 紙本軸装
個人蔵
 世間の人の仲間に入らないというので
はないが、一人で本を読んだり読書した
りするのが、自分にとっては好ましいの
です。  世の中にまじらぬとにはあらねども
ひとり遊びぞ我はまされる
 わたしの袖に入っている毬は、千金の価値があり、自分以上の毬つきはいまいと思う。その毬つきの意味を、もし人が尋ねるならば、一二三四五六七と果てしなく広がる宇宙の広がりであり、仏の愛だと答えよう。
                    加藤 僖一・釈
袖裏(しゅうり)の毬子(きゅうし) 値千金
謂(おも)う 言(われ)こそ好手(こうしゅ) 等匹無(とうひつな)しと
箇裡(こり)の意旨(いし) 若(も)し相問わば
一二三四五六七 七言詩・袖裏毬子値千金(六曲一双屏風部分)
手毬
手毬
伝良寛作 糸製刺繍
個人蔵 七言詩・袖裏毬子値千金(六曲一双屏風部分)
良寛筆  個人蔵



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