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MIHO MUSEUM ごちそう編
おいしいって美しい

PeachValley
レストラン ピーチバレイ/レセプション棟
 &
PineView
カフェ パインビュー/南館B1F

お客様に召し上がって頂くものは、添加物を入れず、自然のもので作りたい。
レストラン
ピーチバレイ

カフェ
パインヴュウ

建築と自然、
美術品とおいしい食事。
すてきなハーモニーをお楽しみ下さい。
 手打ちうどんの巻


 「うどんと言えば、讃岐でしょ。そんな滋賀の山の中で、うどんがどうしたって、はっはっは・・・。」なんて笑ってくれてるあなた。食べてびっくり、喉の奥でびっくり、絶対の自信を持ってMIHO MUSEUM がお送りする、カナダ小麦の手打ちうどん。どうぞ召し上がってみて下さい。
 何にびっくりするかと言うと、うどんの勢いです。うねりながら入って来て、口の中で躍る、躍る。このリズムは、そう、夏祭りで叩く太鼓の音のよう。どん!と来たら、乱れ打ち。トン・ト・トコ・トン、どこか懐かしい土着のリズム。いつの間にか乗せられて、うどんはつるつる喉の奥へ。そして、つけ汁。強烈な出汁の香りとうまみが、頭の芯まで突き抜けます。一切の雑味なし。選び抜かれたしょうゆ・みりんと相俟って、喉の奥に拡がる芳醇なこく。ねぎと生姜が、そこはかとなく絡みつく。たったこれっきりしか入れないのに、なんでこんなに細やかな味が現れるのかしら?
うどん
    MIHO MUSEUM の手打ちうどんプロジェクトは、昨年ようやく始まりました。それまで機械に頼っていた製麺でしたが、もっとおいしいうどんが作れないかと、挑戦が始まったのです。国産小麦にカナダの小麦を混ぜたらどうなるのだろう?手打ち、そんなのできるかしら?まずは職人さんたち、食べ歩きから始めました。近畿一円で食べましたが、もうひとつピンと来ません。それなら讃岐かと足を伸ばして・・・うどん文化に打たれてしまったのです。やっぱりうどんは讃岐でした。おじいさんも、おばあさんも、お父さんも、お母さんも、学生さん、子供たち、みんながうどんを食べていて、どれもこれも味が違う。それなのにみんな美味しくて安くて……驚きでした。そう、讃岐のうどん文化が、MIHO MUSEUM の新しいうどんを、誕生させたのです。
 うどんには、きまりがあるわけじゃない。でも大事なのは……?
塩
    粉と水を混ぜるのに、どのくらいの分量がいいのか……いっぺんに混ぜるちょうど良い量を見つけました。足踏みでこねます。ちょうど良いこね加減を見つけました。麺を熟成させます。ちょうど良い熟成時間を見つけました。だけど、何かが違う。いったいそれは何?ふと、麺に入れる塩が気になりました。塩なんて関係ないと思っていました。けれども塩を変えてみたら、麺の味が大きく変わる。10種類ほどの塩を、分量を変えて試してみました。その結果、一番辛い東シナ海の塩が、強靭なカナダの小麦10割の麺から、強い甘みを引き出すことがわかったのです。強者には強者を、このバランスが新しいMIHO MUSEUM のうどんの味を作りました。 
出汁
    さあそれから出汁を取る時は、たっぷり深いお鍋のなかで、鰹節や昆布やいりこがくるくる泳いでくれるように。踊りが早いと雑味が出るから、火は強すぎず弱すぎず、あくは完璧に取り除きます。 
薬味
    うどんの躍る食感を邪魔しないように、ねぎはできるだけ細く切り、生姜はできるだけ細かくすりおろします。もちろん全部、農薬・化学肥料なしの自然の食材ばかり。
 出汁と薬味が、強靭な麺と絶妙なバランスを取る、芳醇なうどん。頭の天辺まで突き抜けるこの感覚、あなたもいつか、きっと味わって下さいね。 




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