銹絵染付山水図茶碗 美し 乾山 四季彩菜 図録解説
 ロクロで薄く挽き上げられた、やや幅広の半筒茶碗。よく焼き締まっています。白化粧の下地を施して外側に銹絵と染付で山中の庵を描いています。その反対側には、室町時代の歌人、三条西実隆の和歌を認めています。腰角から下は土見せ、畳付の細い端正な削り出し高台が見てとれます。高台脇には高台に対して垂直方向に乾山銘が記されています。本碗も乾山茶碗の中の名作のひとつに数えていいでしょう。
山深き
柴の扉ハ
さしなから
くると
あくとの
雲に
まかせて
(雪玉集所載)

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