前5―前4世紀

高3.9 cm 幅3.4 cm 奥行0.8 cm
 柄杓の柄の末端につけられた環形装飾である。環にそって造形された2頭のライオンは、その口を大きく開けて前脚を突き合わせている。鬣と腹部の毛並みは鱗状に、臀部には所謂「クレセントとコンマ」の筋肉意匠が彫りこまれている。これらはアケメネス朝美術の典型的な表現である。柄杓の環装飾に同様の意匠を当てはめた例が作品35にも見られる。この様式はすでに前6世紀ギリシャの金属工芸にも適応されている。

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双獅子形柄杓装飾