この鉢は銀の一枚板から鍛造されており、連続した円列のある線が彫り出されて装飾帯を縁取っている。これらの縁線は押し当てられた金箔で覆われている。金製のアップリケは前もって型のうえで打ち延ばして成形され、鉢の表面の彫り込みに置かれており、本来は銀の舌状突起の下にはめ込まれていた。現在はこの鉢の銀の表面が腐蝕している為に、ほとんどの箇所で舌状突起が失われており、アップリケの大部分は現代の接着剤によって固定されている。

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