この浮彫はペルセポリスの王宮を飾りました。ダレイオス大王の戦車を牽く二頭の馬の横顔をあらわしていますが、御者は南イランのエラム人であると言われています。

この馬の横顔は前髪を束ねた髷を立てている様と、猪牙型の手綱具が特徴的です。

同時代のリュトンにはこの同じ特徴を持った馬の装飾がなされているものも見られます。

大王はこの秋の王宮を作る時、それに先だって作った冬の王宮スサと同じように、諸属州からの人材と資材を集めたと考えられますが、この宮殿の装飾彫刻にはギリシャ系の工人が宛てられたと考えられます。
古代オリエント地図 Map of Ancient Orient

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二頭の馬浮彫