この鴨形の部分は腕輪部分とは別作であり、その嘴、羽の全てと目の部分は色とりどりの石で象嵌されていたと考えられる。この色彩豊かな石の象嵌技法はアケメネス朝の職人のエジプト的傾向を示しているとも言えるが、鳥の全身表現や象嵌のセパレータの幾分粗い作りなどはアケメネス朝の傾向とは異なり、帝国の残映を留める作品とも考えられる。 関連美術品 鴨装飾ブレスレット