その意匠はほぼ左右対称に生命の樹と有翼の霊獣や精霊が多く配され、毬果とシトゥラを持って清めの仕草をする精霊も見られる。これらの要素は紀元前二千年紀以来のメソポタミアやアナトリアの流れを汲むがウラルトゥ特有の雰囲気を持つ。アッシリアやウラルトゥの遺物にはこのペクトラルをつけた人物や精霊の表現が見られるが、これと類似の胸飾はウラルトゥの前身であるヒッタイトの時代にエジプトから伝えられたと想像され、護符的性格を強く持ったものであると言われている
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ペクトラル(胸飾)