この種の石製婦人像は北アフガニスタン・バクトリア地方に特有のもので、立像、椅座像、座像があり埋葬用であったと言われている。カウナケスと呼ばれる衣装は当時のメソポタミア文化の影響下にあった事を示し、とりわけその流れを汲む南イラン・エラム王国由来の銀製壷の図像に衣装のみでなく、宝飾品、髪型、足先の表現などかなりの近似例を見ることができる。当時のバクトリア地方はエラムの後背地であったとも言われ、エラムの地母神に類するものの表現ではなかったかと想像される。
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婦人座像